四国の山
《 その3 》

【 愛媛・高知県境 平家平→冠山縦走 】
 
2010年5月28日 金曜日 天候:晴
所在地:愛媛県新居浜市別子山〜高知県大川村・いの町
走行距離(自宅→登山口):157km
(総文字数 約2,700文字)
 
実施行程表
 
▼登山口(7:40) …住友の森「フォレスターハウス」

 <フォレスターハウス> 
   ↓20分
▼橋(8:00) …立派な鉄製の吊り橋

 <吊り橋> 
   ↓15分
▼階段(8:15) …鉄パイプを組んだ真新しい階段
   ↓10分
▼最初の鉄塔(8:25) …電源開発第214号鉄塔

 <214号鉄塔> 
   ↓15分
▼二つ目の階段(8:40) …連続して2段からなる階段
   ↓20分
▼2番目の鉄塔(9:00〜9:15) …電源開発第213号鉄塔(急傾斜地に建っている)

 <213号鉄塔> 
   ↓20分
▼3番目の鉄塔(9:35) …電源開発第212号鉄塔(開けた場所)
   ↓30分
 <212号鉄塔> 
▼県境稜線(10:05〜10:20) …中七番分岐
   ↓50分
▼平家平(11:10〜12:10) …標高1,693m,なだらかな広い山頂,展望良好

 <平家平山頂> 
   ↓50分
▼冠山(13:00〜13:15) …標高1,732m,狭い山頂,展望良好

 <冠山山頂> 
   ↓25分
▼県境稜線分岐(13:40) …一ノ谷越

 <一ノ谷越> 
   ↓15分
▼源頭の碑(13:55) …吉野川水系銅山川源頭の位置

 <銅山川源流> 
   ↓30分
▼ナスビ平(14:25)…奥七番集落跡

 <奥七番集落跡> 
   ↓45分
▼広場(15:10)…林道終点
   ↓40分
▼登山口(15:50) …住友の森「フォレスターハウス」
 

 

 
歩行 6時間25分(写真撮影含む)
休憩 1時間55分(昼食含む)         計8時間20分
 



 
 早朝5時前に自宅出発.今回は久しぶりにK君と一緒に行くことになった.徳島自動車道を経て松山自動車道新居浜ICで降り,県道47号を経由して新居浜市別子山へと向かう.途中,道の駅「マイトピア別子」でトイレ休憩.全長1,159mの大永山トンネルを抜ければそこはもう別子山.すぐに登山口である住友の森フォレスターハウスが見えてくる.ここには駐車出来ないので,さらに百数十mほど先へ進むと道路右手に空き地があるのでここに駐車する.準備を済まし7:30登山開始(標高約900m).フォレスターハウスまで約十分の歩行.
 
 フォレスターハウス左手から庭園に入り,遊歩道を10分ほど歩く.すると「登山道崩壊のため通行止め」との立て札がある.当初,冠山→平家平へと向かう反時計回りの周回コースを辿る予定であったが,急きょ,平家平→冠山への時計回りコースへと進路変更.どちらから廻っても同じようだが.このコースは稜線まで急坂を登らなければならないので,かなりきついと思われる.その反面,冠山稜線分岐からはダラダラとした長い下り坂となる.登山後半の急な下りは,ことのほか足腰に堪えるものだ.そう考えると結果的にこちらのルートのほうが良かったのかも知れない.

 <庭園> 


 <銅山川(七番川)> 

 
 さて,そんな『損得勘定』をしながらよく整備された登山道を黙々と登る.立派な吊り橋とか階段も設置されている.最初の鉄塔に8:25到着.プレートには電源開発第214号とある.ということはこの登山道は送電線巡視路なのだ.道理で整備が行き届いている訳だ.およそ35分後に2番目の鉄塔(第213号)に到着.腰を下ろして周りをよくよく見渡すと,珍しいことにこの鉄塔は急傾斜地に建てられている.今日まで私の見た鉄塔は,多少の傾斜はあってもほぼ平坦な場所に建てられていた.4ヶ所の基礎がそれぞれ別々の高低差にあり,しっかり踏ん張っている姿はどこか人の生き様に相通じるところがある.15分の小休止の後,出発.

 <登山道> 


 <急傾斜地に建つ213号鉄塔> 

 
 3番目の鉄塔(第212号)を通過し(9:35)を通過すると登山道も開けてくる.やがて県境稜線,すなわち“中七番分岐”に到着(10:05).2番目の鉄塔から約50分の行程だ.ここでも15分の休息タイム.スポーツドリンクが乾いた喉に染み渡る.【登山口より2時間25分】

 <開けてきた登山道> 

 
 これ以降,緩やかな勾配の尾根を登っていく.樹林帯を抜けると見晴らしの良い笹尾根となる.北方の赤石山系はうっすら霞がかかっている.高知県側の南面は広大な笹のスロープが広がって展望抜群.アケボノツツジも登山道脇に咲きほこっている.写真を撮りながら快適な尾根歩きを存分に満喫.中七番分岐から約50分で平家平山頂(標高1,693m)到着(11:10).【登山口より3時間30分】

 <縦走路より赤石山系遠望>


 <アケボノツツジ> 


 <平家平遠望> 

 
 山頂はなだらかで広い.その山頂間近に環境庁(現環境省)の建てた「笹ヶ峰自然環境保全地域」を示す丸太の大きな立て看板がでんと居座っている.もろに強風を受けるせいか,北方向に傾いている.ここで昼飯を戴くこととする.展望もよく陽光うららかなせいもあり,休憩時間は1時間にも及んだ.単独行の場合,昼の休憩は15〜20分ぐらい.長くてもせいぜい30分まで.やはり連れがいるとどうしても落ち着いてしまう.

 <平家平山頂からの眺め(西方面)> 


 <平家平山頂からの眺め(東方面)> 

 
 PM12:10やっと重い腰を持ち上げ,平家平をあとに次なる目的地,冠山へ歩を進める.360度遮るものがない天空の尾根道は,遙か笹ヶ峰を越えて続いている.今までより若干勾配が増したかな?と感じる程度の坂を登り切れば,冠山頂上(標高1,732m)へと至る(13:00).狭い頂上には低木が囲むように生えている.立ち上がれば石鎚山方面まで展望がきくが,残念ながらモヤで霞んでいる.【登山口より5時間20分,平家平より50分】

 <笹原のスロープ> 


 <冠山への尾根道> 


 <冠山山頂より平家平遠望> 

 
 休憩は早々(15分)に切り上げ,下山を急ぐ.頂上直下の急な下りを過ぎれば,再び尾根道となる.約25分で一ノ谷越(県境稜線分岐)到着.縦走路はさらにちち山別れ,笹ヶ峰方面へと続く.十字路でもあるこの峠はその昔,伊予と土佐を結ぶ交通の要衝として賑わったとあるが,その面影は微塵も感じ取れない.

 <ちち山(右),笹ヶ峰(左)> 


 <一ノ谷越(県境稜線分岐)> 

 
 峠からおよそ15分で登山道脇(標高1,453m)に建つ「源頭の碑」に至る.プレートには,吉野川水系銅山川の源頭を示す記念碑として「あかがねの川協議会」が平成13年に建立した,と記されている.さらに歩行30分でナスビ平へ.ここには土佐への中宿として栄えた奥七番集落跡がある.今は雑木や蔦に覆われ,苔むし崩れかけた石垣にしか,その痕跡を見出せない.林道終点の広場には15:10到着.【冠山より1時間55分,峠より1時間30分】

 <源頭の碑> 


 <崩落箇所通過> 


 <広場(林道終点)> 

 
 あとは林道を辿るのみ.およそ30分歩くと林道右脇にフォレスターハウスへの道標を発見.なお,この林道は大永山トンネル方面から延びているので,そのまま進むと遠回りになるので要注意.林道を外れ山道を歩くこと10分ほどでフォレスターハウス到着(15:50).【峠より2時間10分】

 <フォレスターハウスへの道標> 

 
 駐車場所までさらに10分.落ち着く間もなく今夜の宿,筏津山荘へと車を走らせる.
 

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